透析そのものについて

■仲良
「なんども重ねてお伺いすることになりますが、透析の種類について教えていただけませんか?」

■東石
「透析には大きく分けて「血液透析」と「腹膜透析」の二つの方法がある!

血液透析は、病院やクリニックなどの医療機関で、人工の腎臓装置を使用する。
週3回、1回につき4~5時間程度行うのが一般的なんじゃ!
腕の血管から体外に取り出した血液を、腎臓の代わりをする濾過器(ダイアライザー)に通し、血液中の老廃物を除去して、きれいになった血液を元に戻す方法のことを指すのじゃ。
日本の透析患者さんのうち、95%以上の方が血液透析を受けているといわれておる。
血液透析の治療そのものは、医師をはじめとする医療従事者が行うので、治療中はゆっくり休むことができる!

腹膜透析は、自宅で行う透析方法!
あらかじめ手術で腹部に取り付けたカテーテルを通して、患者自身の腹部(腹腔内)に透析液を入れ、腹膜を透析膜として利用し、腎臓の代行をさせる方法なんじゃ。
だいたい6~8時間に1回、1日に4~5回程度、約2リットルの透析液の交換する。
交換は1回につき20~30分なので、血液透析に比べて、腹膜透析の方が時間的制約は随分少ないことになる。
毎日24時間透析を行うことになるが、透析を意識するのは透析液を交換する時くらいじゃろう。
すべての処置を本人もしくは家族で行わなければならないため、日常生活に障害がある場合は適さないかもしれん。
腹膜透析は、以下に述べるように、血液透析と比べて腎機能を維持しやすい、食事制限が緩やかであるなどの利点がある。しかし、長期間にわたる腹膜透析では、腹膜の働きも悪くなり、また、腹膜硬化症<腹膜の肥厚(腹膜が硬く厚くなること)>を起こし、さらには、腸管同士の癒着が起こって腸閉塞を起こすという致命的な危険性が高くなるため、いずれかの時期(一般的には5~10年くらいと言われておるが、個人差あり!)に血液透析に移行する必要がある。
血液透析と腹膜透析のどちらを行うかは、患者さんの病態やライフスタイルなどを考慮して、適切な方法が選択されことになるじゃろう!」