血糖値スパイクは、糖尿病とどう違うのか?

■仲良
「東石さん、東石さん!最近、糖尿病と共に、血糖値スパイクと言われる症状が注目を集めていますが、糖尿病とはどう違うのでしょうか?」

■東石
「まず、血糖値スパイクの最大の特徴は 血糖の変動が乱高下すること!
別名:”グルコーススパイク”もしくは”食後高血糖”とも呼ばれる「血糖値スパイク」は食後に血糖値が著しく上昇し、1日の中で血糖の変動が乱高下することを指すんじゃ。
「糖尿病」は血糖値が常に高い状態を指すんじゃが、「血糖値スパイク」は一時的に血糖値が高まるだけであるため、健康診断で検査しても気づきにくいといわれておる..。
で、 血糖値スパイクと糖尿病はおおいに異なる。
「糖尿病」の状態を放置して悪化していくと、網膜の血管が障害され、視力低下や目のかすみがあらわれる「糖尿病網膜症」や腎臓の働きが悪くなり、血圧が上昇したり、尿中にたん白が出たり、体がむくんだりする症状があらわれる「糖尿病腎症」、神経が障害にあらわれ、手足のしびれや痛み、ほてりなどがみられる「糖尿病神経障害」などの合併症につながる!また、「動脈硬化」により、脳梗塞と脳出血を発生したり、心筋梗塞、末梢動脈性疾患などを引き起こすリスクが高まるといわれておる!

■仲良
「じゃ、一時的にだけ血糖値が高まる「血糖値スパイク」は「糖尿病」に比べて安心なんですか?」

■東石
「いやいや!そんなことはまったくない!海外の研究によると、常に高血糖の状態の方より「血糖値スパイク」の方が「動脈硬化」のリスクが高いという報告があがっておるらしい。また、血糖値が急激に高くなったり低くなったりすると、毒性の「活性酵素」が作られ、血管を傷つけてしまう。その傷を修復しようと免疫細胞が集まり、それにより血管がふさがってしまうといわれておる。
一般的には血糖値は1日24時間一定の値に保たれるようになってるが、「血糖値スパイク」が起きるとあらゆるリスクが高まるため、「糖尿病」とともに「血糖値スパイク」は予防すべき状態といえる。
では、血糖値スパイクが起きるとどんな危険があるのかについて、教えてしんぜよう!」

■仲良
「はい、是非、是非、一体どのような、ことが考えられるのでしょうか?」

■東石
「まずは、動脈硬化…。
「動脈硬化」とは、文字通り動脈が硬くなり、血管の内部で詰まりが起こって、血流が悪くなる状態を指す。
心臓から勢いよく押し出される血液が流れる血管である動脈が固くなり、「心不全」や「狭心症」「心筋梗塞」「脳梗塞」「脳出血(くも膜下など)」「閉塞性動脈硬化症」を引き起こす可能性が高くなるんじゃ!

次に、脳梗塞
「動脈硬化」や血管が狭くなったり詰まったりする状態になると、脳に酸素やエネルギーが供給されにくくなる!
脳にエネルギーが届かなくなることにより、障害が起きることを「脳梗塞」というんじゃがあらゆる理由により「脳梗塞」は発症する。「脳梗塞」は年間6万6,058人の死亡者数が出ている、死につながる疾患といわれておるの。

そして、心筋梗塞

「脳梗塞」と近しい原因で心臓に酸素やエネルギーが届かなくなり、心臓の細胞にダメージをうけることを「心筋梗塞」という。発作が起きると激痛で胸が痛くなり、1分1秒を争う、危険な状態になる!「心筋梗塞」は年間19万6,926人の死亡者が出ているといわれておるのじゃ!

■仲良
「ええっ?そんなに?更にそれを輪をかけて起こす他の原因があると聞いたのですが?」

■東石
「そう、更に、血糖値スパイクを起こす原因は食習慣の乱れからなんじゃ!
血糖値が過剰に乱高下することを「血糖値スパイク」というが、通常、食事によって摂取された糖分はインスリンと呼ばれるホルモンによって細胞に取り込まれるため、血液中に残る糖分はある程度一定に保たれる!
しかし、インスリンの働きを上回るような過剰な糖の摂取があると、一時的に血糖値が上昇する。「糖尿病」と異なり「血糖値スパイク」の状態の方はインスリンがある程度働いているため、上昇した血糖値はその後下がる!。ただし、「血糖値スパイク」が続くと、インスリンを作る膵臓(すいぞう)が疲弊し、インスリンの分泌量が減ることにより、「糖尿病」になる可能性が高くなるので、注意が必要なんじゃ!」