糖尿病腎症の患者さんの日々の生活とは?

■仲良
「東石さん、東石さん、糖尿病腎症に進行して、透析を行う日々が続いているようですが、日々、どんな風に過ごしているんですか?」

■東石
「繰り返しになるかも知れないんじゃが、そもそも、糖尿病腎症になったら、腎臓がどんな状況になるのかということを説明しておこう!
正常な腎臓のあるべき姿とは、身体の中の老廃物や毒素を身体の外に水分として出す!
つまり・・・
・おしっこをつくること
・血液中の塩分や水分のバランスを一定に保つこと
・血圧を適切な状態にコントロールすること
・骨を丈夫にするビタミンDを活性化すること
などが挙げられるんじゃが、そういう働きが低下して、本来の機能をしなくなるんじゃ…。」

■仲良
「本来の機能をしなくなるとすると一体、腎臓はどうなってしまうんでしょう?」

■東石
「糖尿病腎症になると、腎臓が血液障害状態になり、血液の中の老廃物をきれいにできなくなったり、血液中にそういう老廃物がたまってしまう。
だから、とにかく、老廃物を外に出す、きれいにとりのぞくという必要があるので、透析が必要になるんじゃな。
腎機能が低下し、こうして、透析が必要な状況になると、全身がだるくなったり、食欲が極端に落ちたり、激しい頭痛を催したりという所謂、尿毒症の症状に悩まされることになる。
そして、血圧が上がり、足がむくみ、骨がもろくなり、貧血でふらふらしたりと、日常生活を送るのも、なかなか難しい状況になるんじゃな…。
とにかく、透析によって低下した腎機能を支える必要がある。
私の場合は、週三回通院して、毎回、朝からお昼くらいまで、透析治療を行ってなっているんじゃ…。」

■仲良
「透析さん、透析以外にこの症状を低減させる方法はないのでしょうか?」

■東石
「私は所謂、血液ろ過透析という一般的な、病院に通院しての透析という方法で治療にあたっているんじゃが、他にも腹膜透析といって、内臓を覆っている腹膜を透析膜として使い、血液をきれいにする方法もある。
心臓や血管などへの負担が少ない、残っている腎機能の維持も期待できるといったメリットもあるし、血液ろ過透析より食事制限が緩やか、血液透析と比較して通院回数が少ないという意味で通常の日常生活を送る時間も長くとれるみたいじゃ。
ただ、それを推奨し、実施してくれる医療機関がさほど多くないので、自宅から通える範囲でそういう医療機関を見つけるのはなかなか至難の業かもしれん…。
透析以外にも腎臓移植という方法もあるが、臓器提供をしてくださるキャリアの方が極端に少ない、拒絶反応が起こる可能性もあるというリスクもあり、正直、あまり一般的とはいえない、治療法と言えるかもしれん…。
週三回、透析治療に病院に通うことで、日常生活はかなりの影響を受けることになるし、それは健康な頃に比べれば、食事にも気をつかわなければならないし、適度な運動にも気をつけにゃならん。」

■仲良
「うーん、となると生活の面でかなり制約を受けるということですか?」

■東石
何かと制約は多いが、まずはこの生活に慣れ、自分なりの生活スタイルというものを作ることが大切なんじゃと思う。
当然、働き方や仕事の量なども考えなきゃならんが、40歳以上で病期分類第2期以上と診断された糖尿病腎症に人は介護保険の利用が可能なんじゃ!
介護保険を利用することで、いろいろな介護サービスを受けることもできる!
例えば、透析をしなければならなくなった場合、医療保険、自立支援医療、障害者医療費助成制度などを利用することができるんじゃ!
また、身体障害者手帳を取得することで、さまざまな福祉制度が利用できるようになるので、担当のお医者さんや看護師さん、医療ソーシャルワーカーの人に相談すれば、生活不安も解消できる筈じゃな…。」