■仲良
「東石さん、糖尿病にも種類があってI型と2型では療法が違うと思うのですが、Ⅰ型の患者さんの場合、どのように病気と向き合えばいいのでしょうか?」
■東石
「そうじゃな。仲良くんのいうとおり、糖尿病にはI型とⅡ型があり、それぞれ対処法が大きくことなるんじゃ!
Ⅰ型の場合、膵臓のβ細胞が壊れてしまい、まったくインスリンが分泌されなくなってしまうⅠ型糖尿病。
インスリンを体外から補給しないと生命に関わるため、インスリン注射を欠かしてはならない!
必要なインスリン治療を継続すれば、Ⅰ型糖尿病の方は、食事や運動などを厳しく制限することはない!
ただし、食べ過ぎや運動不足で生活習慣が乱れると、血糖値が高くなり、動脈硬化や合併症の発症につながることもあるから気をつけなければならん!
Ⅰ型糖尿病の治療の目的は、良い血糖コントロールを続けることで、合併症になったり、合併症が進んできたりするのを防ぐことができる!また、Ⅰ型糖尿病と上手に付き合い、糖尿病が無い方と同じように日常生活を送ることが大切なんじゃ!」
■仲良
「I型の最大の特徴って何かありますか?」
■東石
その特徴は若年層での発症…。
0-14歳の日本人では、1年間で10万人当たり2.4人がⅠ型糖尿病を発症すると言われておる。この数は、世界的にみると少数で、例えば、フィンランドの57.6人と比べると、かなり少ない数字で、遺伝や環境などの背景の違いが影響していると言われておる!
小児糖尿病は、薬物療法を行っている場合のみ、小児慢性特定疾患治療研究事業の対象となる。詳しくは、最寄りの保健所までお問合せれば詳しくいろいろなことを教えてくれるぞ!
まずは保育園や学校でどう過ごすかについてじゃが、担当医や医療スタッフと相談しながら、担任の先生・保健の先生などと連携をとらなければならん!
インスリンをいつ、どのように注射するか相談しておいたほうがよい!また低血糖の対応方法について話し合う必要があるじゃろう!
保健室にブドウ糖やグルカゴン注射を置かせてもらい、使用法を確認しておくなど、予め準備をしておく必要がある。
体育や部活動、課外活動など、からだを動かす場合の対応を相談しておかなければならん!低血糖を予防するために、事前にインスリンの単位を減量したり、補食(おやつ)を食べたりすることも大切!」
■仲良
「えっ、補食、おやつですか?」
■東石
「そう!補食(おやつ)に何を食べるか、どこへ置いておくか、決めておいたほうがよいじゃろう。
さらにⅠ型糖尿病について、周囲にも大きな影響を与えるので、友達に何をどこまで話すか、決めておいたごうがよい!
大切な人や、お子さんがⅠ型糖尿病になってしまったとき、それはなにかの間違いだ、と病気を受け入れられなかったりなんとかして病気を治したいと思うあまり、病院での医療が信頼できなくなるとか、人生を悲観してしまう、Ⅰ型糖尿病になった家族を受け入れ難くなってしまうなど、さまざまな気持ちをもつことになるかもしれん…。
けれど、病気になったのは、ご本人のせいでもご家族のせいでもなく、困難な状況を受け入れるのは大変なことかもしれん。」
■仲良
「そうですよね…。しかし何かI型糖尿病と上手に付き合う方法はないでしょうかね?」
■東石
「う~ん、やはりそんな時は、ぜひⅠ型糖尿病のことを良く知ることが大切じゃ!
Ⅰ型糖尿病の方で、上手に病気とつき合い、生き生きと人生を送っている方はたくさんいらっしゃる。他のⅠ型糖尿病の患者さんやご家族から、病気の付き合い方の工夫を教えていただこう!
Ⅰ型糖尿病の原因についてはまだわからないことがあり、治療法は新しい技術の開発により変化しているが、現在の医学ではインスリンの治療が必須! どうか間違った知識、間違った治療法で必要な治療を中断することだけはやめて欲しいものじゃ!
ご家族をサポートして共に豊かな人生を歩めるよう、理解を深めていってもらいたいものじゃ!。
さて、食事や運動に関しての日々の具体的な療法に関してはまた後日!
とにかくまずは、Ⅰ型の症状を理解することから、はじめてもらいたいもじじゃのぉ~!!!!」