糖尿病が進むと、糖尿病腎症以外の症状も出る!

■仲良
「東石さん、よく聞く話ですが糖尿病が進行すると、糖尿病腎症以外の病気を併発する可能性があるとのことですが、それはいったいどんな症状なんでしょう?」

■東石
「まぁ、糖尿病というのは、進行がすすむと、様々な他の病気を併発する可能性があるんじゃ。
なかなかやっかいなものじゃから、なるべく早めにその進行を抑える治療や療法を実践する必要がある…。
ここでは、糖尿病腎症以外の、糖尿病の合併症なるものについて、説明してしんぜよう!」

■仲良
「あのぉ~、東石さん、糖尿病になると目の合併症が起こるとよく聞きますが?」

■東石
「糖尿病による眼への影響にはさまざまなものがあるんじゃ!白内障(視力の低下)・眼筋麻痺(物が二つになってみえる)・虹彩炎(充血、眼痛、視力の低下)などがあるんじゃが、一番恐ろしいのは糖尿病網膜症!
糖尿病の3大合併症の一つである網膜症は進行・悪化すると失明する恐ろしい合併症であり、いまだに日本では中途失明原因の第一位なんじゃ!
網膜というのは眼球の奥にある神経の膜で、ここには多くの血管が腫れたり詰まったりし、そのために血管で養われている網膜が障害を受ける。
糖尿病網膜症には単純網膜症、前増殖網膜症、増殖網膜症(放置すれば失明します)、さらに黄斑症があり、黄斑症というのは、網膜の中心を黄斑部という部分が最も視力に関わる重要なところで、特にこの障害が強いものをいうんじゃよ。
また網膜症が進行していても黄斑部が侵されていなければ視力がよいこともあったりする!だから、たとえ視力が良好でも眼科医による定期的な眼底チェックが必要なんじゃ!。
糖尿病網膜症を引き起こす2大要因は糖尿病罹病期間と糖尿病コントロール状況!
糖尿病コントロールが良ければ網膜症は出にくいし、進行をくいとめられることがわかっておる。そして進行した網膜症の治療も黄斑症の治療も困難になる。だから、網膜症がおこらないように厳重な糖尿病コントロールを行わなければならないというわけじゃ!

■仲良
「他に、神経障害もあると聞いたことがあります。」

■東石
「糖尿病性神経障害は、糖尿病の三大合併症の一つで、全身に多彩な症状をもたらすんじゃ!
糖尿病性網膜症、同腎症の進行が潜在的であるのに比べ、神経障害の症状は糖代謝異常の随伴症状といわれるほど早めに自覚できる。また、糖代謝異常を早期に是正すれば速やかに改善する!
早めに手を打つことが大切なんじゃよ!
神経障害は、可逆的な面があるが、進展すると神経組織の変性とうのが不可逆的、つまり逆転が不可能な状態なり、二次的臓器障害というのを起こす。更に、あまり聞きなじみがないかもしれんが、無症候性低血糖症、胃無力症(胃麻痺)による血糖コントロールの不安定化、膀胱障害による尿路感染症、起立性低血圧を誘因とするけっこうやっかいな、不整脈、無痛性心筋梗塞、壊疽の感染などをひきおこし、さまざまな致死的病態に至ることになる。
糖尿病性神経障害を早期に発見し、糖尿病の自己管理を徹底することが進展防止策の最大の鍵といえそうじゃな!

■仲良
「うーん…。合併症というのはなかなか恐ろしい症状を呼ぶんですね。対処としてはどうすればいいんでしょうか?」

■東石
「とにかく、これらの合併症に至る前に初期段階で、治療を行い適切な療法、(食事と運動)を心がけ、投薬された薬をちゃんと飲んで、毎日の生活習慣を整える!このことが本当に重要なんじゃよ!
仲良くん!君も糖尿病の治療に最善を尽くし、時に死に至る病にまで進む合併症への進行をなんとしても食いとめんといかんぞ!」