普段の生活について

■仲良
「東石さん、透析を受ける人が気をつけなければならない普段の生活について幾つか質問させてください。まずは、飲酒について、飲酒はさけたほうがいいのですか?また、たばこについても聞かせてください。」

■東石
「まずはお酒についてじゃが、 透析を受けておいでの方がお酒を飲むときに問題になるのは水分なんじゃ!体重の増加に気をつけて、なおかつ、適度に楽しむのであれば、問題はないと聞いておる!
ただし、肝機能に異常があれば話は別なので、主治医の先生に お酒をやめなければいけない理由をきいたほうがよいじゃろう!
タバコは、やめることができればやめた方がよいじゃろうな!
透析を受けている方は、腎臓病のない人と比べて動脈硬化が 進みやすいことがわかっておる!
その上にタバコを吸えばもっと動脈硬化にとって悪いことをすることになる。 もしやめられないにしても、減らす努力はしてみたほうがよいじゃろう!」

■仲良
「私の楽しみは、家族での温泉旅行です。旅行などにはいけなくなってしまうのでしょうか?また、旅館でだされる料理は食べられなくなってしまうのですか?」

■東石
「旅行、温泉、外食すべて可能じゃ!まずは外食に慣れてみることが大切!
外食での食事は塩分が多いことがよくあるので、塩味が強くなくても 注意する必要があるじゃろう!
出された食事の中で、どれを食べて、どれを残したり手をつけずにおくか(もったいない気もするが、自身の体を守るためじゃ)、また、カリウムやリンにも気をつけながら食べてみることじゃ!
そして、次の透析の時に体重が増えすぎていないか、次の血液検査の 時に、データが目標範囲に入っているか確認したほうがよいの!
外食になれたら、旅行を楽しんでみればよいじゃろう。
まずは日帰りからかの?。温泉は、「湯あたり」に 注意して、あまり長湯はしない方が無難!
泊まりの旅行もできる、出来る!もしも旅行の日が透析日に あたってしまうようでしたら、透析日を変更してもらうか、 旅行先で透析を受けるか、どちらかを選べばよい。
旅行先での透析施設は、今透析をお受けになっている 透析室に全国の名簿があるはずだから、そこからさがして もらうのが一番確実!
たまには普段と違う透析施設で透析をお受けになるのも いい経験かと思うぞ!」

■仲良
「皮膚のかゆみが強くなるとおききしたんですが、これは腎不全と関係があるのですか?透析をしていくと治るものなのでしょうか?」

■東石
「腎不全に関係するかゆみと思われるのぉ~。
透析を受けている方を悩ませるものにこのかゆみはつきもの。
原因は特定できていないが、尿毒素の影響であることは ほぼ間違いない。
「二次性副甲状腺機能亢進症」という 透析の合併症が、かゆみの原因となっていることもあるそうじゃ!
透析を受けていて、血液の中の尿毒素が取り除かれていくにしたがいかゆみが楽になってくる人と、まったくかゆみがかわらない人、反対にひどくなってくる人など、さまざまあるらしいぞ!。
透析だけではかゆみが止まらないときには、クスリを使うんじゃ。 塗りぐすり、飲みぐすり、注射のくすりがある。どれを使うかは 主治医の先生にまかせたほうがよい。
医療機関から処方されるクスリ以外に、ヨモギを主成分にした ローション、椿油を主成分にしたものなど、いくつもの製品が 売られておる!。こういったものを試してみるのもよいかもしれん。
誰かがとてもよく効いた、といっても、誰かには効かないかもしれん。 自分にあった治療法を見つけるようにすればよいじゃろう!
これは腎不全のかゆみに限らないことじゃが、掻くとかゆみは 悪化するので、 掻くのは禁物。
お風呂でナイロン製の「あかすり」を使うことは好ましくないのぉ。 タオルでそっと洗ったほうがよいじゃろう。」