糖尿病の人がうつ病を発症する割合は高く、がんと同様、20%程度という報告があります。また、うつ病の方も糖尿病になりやすいということも証明されています。
糖尿病の場合、完全に治らないという精神的なダメージのほかに、モノアミンという脳内物質とインスリンの双方の分泌システムに異常があるためではないかと言われています。
糖尿病にかかると、食事や運動など生活管理が必要になるので、当然ストレスが増えてきます。
検査の結果が悪かったり、糖尿病の合併症を指摘されたりすると、さらに落ち込んでしまいます。その上、これまでストレス解消のために行ってきたことが糖尿病のせいでできなくなるという場合もあります。糖尿病の人がうつ病になると、気力や意欲も低下し、十分な血糖コントロールができず、合併症が起こりやすいと言われています。
糖尿病になった人で「治療しようという気持ちが沸かない」という人は、一度その状態を担当の医師に相談するのもいいかもしれません。
また、周囲の人でも「最近様子がおかしい」と感じたら、クリニックへの受診を進める等の配慮をするようにしてあげて下さい。