一型糖尿病とは、血糖値を下げる作用のある「インスリン」の分泌量が絶対的に少なくなってしまうことが原因で発症する糖尿病のことです。
日本での 一型糖尿病の方の人数は、糖尿病全体の3~5%程と言われています。
発症する年齢は、若い人で特に子供に多く、3~4歳と9~10歳ぐらいに発症のピークがあります。若い人に多く見られる糖尿病なので「若年性糖尿病」とも呼ばれます。ただ、若い人だけでなく、中年以降の方にも発症することがあります。
原因として現在考えられているのが、何らかのウイルス感染を引き金に自己免疫により発症するということです。免疫機能が正常の場合は、浸入したウイルス等が敵か味方かリンパ球が判断して攻撃、排除を行いますが、自己免疫の場合はその機能が上手くいかず、味方であるインスリン工場までもを攻撃、排除してしまいます。
その結果、インスリンが体内で作られない状況になり糖尿病を発症してしまいます。これは、生活習慣の改善や遺伝には関係ないため、予防することは出来ないと考えられています。
一型糖尿病は、多くの場合突然発症し、そして急速に進行してしていきます。
風邪のような症状が起こり、その後しばらくすると、尿の量が多くなる、のどが渇く、全身がだるくなる、急激にやせる、などの症状が現れます。そのまま対処せずに放置すると、短期間で「昏睡状態(糖尿病性昏睡)」という危険な状態になってしまうので、早く治療を開始する必要があります。
まずはお近くの病院で診察をうけましょう。自己判断は禁物です。