糖尿病患者にとっては危険な水虫

水虫は自覚症状がない人も含めると、4人に一人が罹患しているといわれています。

健常者であれば、すごくかゆい、見た目が悪いなど我慢できなくならない限り、それほど大げさな病気ではありませんが、糖尿病患者においてはそう簡単に片づけられる問題ではありません。

一般に糖尿病患者はそうでない患者よりも2~3倍かかりやすいと言われています。
糖尿病患者に水虫が危険な理由は、水虫菌が直接の原因ではありません。
一番怖いのは、罹患することによっておきる水ぶくれやひっかき傷等、足に傷をつくることにあります。

糖尿病患者は足に小さい傷ができただけでも、そこから細菌感染が起こり、簡単に壊疽までいってしまうのです。
さらに、悪化のスピードが速いことに加え、普通なら激痛で気づくような傷も、糖尿病が悪化すると末梢神経障害で感覚が鈍くなるため気づきにくく、受診したときには足を切断しなくてはいけない状況になっている場合もあるのです。
そのため、糖尿病患者は、水虫だけではなく、魚の目やタコ、深爪など、足に傷をつけるようなものには十分注意を払う必要があります。

そのためには、毎日のフットケアを心がけましょう。
お風呂とは別に朝夕足を洗うようにし、石鹸をよく泡立てて強くこすらず、指の間まで丁寧に洗いましょう。
その時、小さな傷にも最新の注意を払います。洗った後は清潔なタオルで優しく拭き取り、しっかり乾燥させます。
過剰な乾燥がある場合はひび割れの原因にもなりますので、その時は保湿クリームを塗っておきましょう。
何より、早期発見早期治療が大切です。

たかが水虫と思わず、手遅れになり切断という事態にならないよう気を付けましょう。