糖尿病とむくみの関係

糖尿病により、むくみの症状が出ることがあります。
これは、糖尿病の三大合併症のひとつである、糖尿病性腎症によるものです。
つまり、体内の老廃物を尿として体外に排出するための器官、腎臓の障害によるものです。

腎臓の中には、糸球体という毛細血管の塊がたくさんあり、これらが、老廃物をろ過して、尿を作っています。
糖尿病は、ブドウ糖をうまくエネルギーに変えることができず、利用されないブドウ糖が血液の中で増加している状態(高血糖)であり、高血糖の状態になると、血液がベトベトになり、毛細血管などの細い血管に異常が出てきます。

これにより、毛細血管の塊である糸球体が正常に機能しなくなり、体の中の老廃物がうまく排出できなくなってしまうのです。
これがひどくなると、むくみの症状を感じるようになります。
むくみの症状を感じるということは、この糖尿病性腎症も後期に入っているといえるので、ほおっておくと、腎不全となり、人工透析が必要になってしまいます。

糖尿病は、なかなか症状が現れにくく、合併症になって、それも、症状がかなり進行してから気づくことも多々あるようです。
もし、むくみがひどく、激痛が走るというようなことがあった場合は、早めに、医療機関で相談した方が良いと思われます。
また予防のためにも、普段から、野菜をしっかりとること、調味料に頼り過ぎず素材の味を楽しむこと、食べ過ぎないこと、そして、適度な運動を心がける必要があります。