嘔吐と腹痛の繰り返しは糖尿病のサイン

日本人の多くがその予備軍であるとも言われている糖尿病。糖尿病は一般的に血液中のブドウ糖が多くなり、インシュリンの分泌が少なくなることから起こる高血糖状態を言います。これにより身体の様々な器官が合併症を引き起こしていくわけです。

また、それには初期症状から徐々に進行していくにつれて猛烈な腹痛を伴うことがあり、医師による診察では時として虫垂炎などと間違われてしまうほどだと言います。これらは腹痛と嘔吐を繰り返すもので患者には大きな苦痛を伴うものとなります。

ではなぜ糖尿病は腹痛を引き起こすのでしょうか。
その原因には糖尿病によって腸の動きが悪くなっていることが挙げられます。
それにより身体的に便秘と下痢に成陥りがちな体質となり、さらには食事制限の影響により食物繊維が不足しがちになり、それが腹痛を引き起こすのです。

またもうひとつの可能性としてはインシュリンの低下により高血糖となり、なおかつ血液の中にあるケトン体値と呼ばれるものが上昇することによって血液が酸性になり引き起こされるパターンもあります。
これを糖尿病性ケトアシドーシスと呼びます。腹痛を始めとする消化器系の痛みはこの症状における初期症状とも言われ、この痛みの方が先行してしまい、先に糖尿病であることを医師に伝えておかなければ間違った診断に向かってしまう危険性も多々あります。

このまま放っておくと昏睡状態を引き起こすこともあるので、これらの症状が推定される場合にはすぐに専門の医師の診断を仰いだほうがよいでしょう。