わかりやすい糖尿病の仕組み

糖尿病と聞くと、糖分のとりすぎ、肥満、運動不足など、自分の生活習慣が悪いように思われがちですが果たして本当にそうでしょうか。

糖尿病の患者さんはインスリン注射をしているということを知っている方は多いと思いますが、どうしてインスリンが必要なのか、どういうメカニズムなのかまでは知らない方が多いと思います。わかりやすい糖尿病のメカニズムを説明していきたいと思います。

まず、インスリンからわかりやすいように説明します。インスリンはすい臓から分泌されるホルモンの一種で、血糖を正常に保つ働きをしています。主に血糖を下げる目的で分泌されます。このインスリンの分泌量が不足している(インスリン分泌不全)か、もしくは分泌量は正常でもインスリンの働きが悪い(インスリン抵抗性)かのどちらか、または両方が原因で糖尿病となってしまいます。

糖尿病の原因としては、体質(遺伝)、加齢、ストレス、肥満、運動不足などが挙げられます。インスリン抵抗性は生活習慣が主な原因であり、インスリン分泌不全は加齢や体質によるものが大きいと言われています。

治療にはインスリン注射や薬物治療も有効ですが、生活習慣の改善を並行して行うことも効果があります。食事の量を見直したり食事をゆっくりとることで、必要なインスリンの量を減らすことができます。肥満や運動不足になると必要なインスリンの量が増えてしまい、糖尿病に陥ってしまいます。

日本人は元々インスリンを分泌する量が少ない体質と言われています。日々健康な生活を心がけることが予防、改善に大切なことです。