下痢を引き起こす糖尿病

私たちの体には、自律神経と呼ばれる体内の環境を整える神経が存在しています。
自律神経は、私たちの意思とは関係なく働いています。

例えば、意識しなくても心臓が動き、呼吸をしています。
これは自律神経のおかげです。
また、食べたものを消化する為に胃が動き、消化液を分泌するのも自律神経があるからです。
外気や体内の温度変化によって汗をかいたりするのもこれのおかげです。

このように、自律神経は内臓、血管などの働きをコントロールし、内臓や全身の血管などすべてを司っています。

私たちの健康な生活に欠かせない自律神経ですが、じつは異常をきたすことも有ります。
そうなると、体のどこかに異変となって現れるのですが、こうした異常はストレスなどの精神的なものに起因する場合が多く見受けられます。

しかし、この自律神経の動きに糖尿病が関係することもあるのです。

糖尿病が関係して自律神経に異常が起きると、下痢や便秘と言った症状になって現れてきます。
これは、高血糖のために血液がドロドロになってしまい、このため自律神経に栄養を運ぶ血管が詰まることでおきたり、これによって血管が損傷したりするなどして、栄養が伝わらない場合にも起こります。

症状は下痢だけの場合もありますし、下痢と便秘を繰り返してそれがしばらく続くという場合もあります。
こういった症状の面倒な所は、睡眠や食事などの生活リズムが狂う事でも起こり得る為、なかなか糖尿病に起因するものだと判断しにくい点にあります。

ですので、普段から規則正しい生活をこころがけ、食事にも注意するなどして過ごしておくことで、いろんな意味での予防となります。

なお、実際に下痢の症状が起こった場合は、酷い脱水症状にならないように気をつけましょう。
これにより低血糖になる恐れがあるからです。

一般的に、下痢・便秘は良くあることですが、続く場合は軽視せず、医師に相談するようにしましょう。