糖尿病の末期症状は

その多くは生活習慣が原因でなるとされている糖尿病ですが、最初はこれといった異常がなかなか自覚できないので、完全に発症してから検査で発覚し、治療を進めるという方が圧倒的に多いのです。
その糖尿病の末期症状ですが、自覚のない初期症状とは対照的です。
動脈硬化を起こしやすくなるのはよく知られているところです。
血管が堅くなり、血流が悪くなるため、足などの末端部分へ血が回らなくなります。
壊疽が起こり、最悪の場合は切断する必要に迫られます。

血糖値が高い状態が続くと、免疫力も低下します。
皮膚の炎症が起こりやすくなったり、細菌による感染症にかかりやすくなります。
しかも、いったんかかると治りにくいという傾向があります。

血糖値が高いことで体内のタンパク質の働きに影響が出るため、目にも悪影響があります。
ものが見えにくくなり、白内障や網膜症になることもあります。
場合によっては失明の恐れもあります。

腎臓に影響が出て、腎不全となる場合もあります。
この場合、糖尿病の治療を続けながらの人工透析が必要になります。

神経に影響が出れば、手足のしびれや痛みなども起こります。
このように糖尿病の末期症状は、通常の生活が困難になるようなものばかりです。
しかしながら初期の症状が軽いこともあり、見過ごされがちです。

発病しても、根気よく治療を行っていればこれらの末期症状を回避することは可能です。
ところが治療中であってもどこにも痛みや深刻な異常を感じないため、治療をさぼったり自己判断で中止してしまう人が少なくないのです。
糖尿病は、放っておけば治るというものではありません。粘り強く治療に向き合って、末期症状を迎えるのは避けたいものです。