糖尿病のステージチェック表

糖尿病を予防し、糖尿病で起こる合併症を予防、改善するためには、自分の糖尿病のステージ(段階)を確認することが重要になります。

ステージ判定には

①空腹時血糖値
②尿アルブミン値
③血清クレアチニン値

の3つの検査値が使われます。

【ステージ1】 前糖尿病段階(境界型)

境界型は「まだ糖尿病ではない」ではなく「初期糖尿病段階に入った」と考えるべきです。
ステージ1の段階で予防に努めれば、糖尿病に移項することはありません。

【ステージ2】 糖尿病のみ

この段階では合併症は現れていませんが、「合併症を絶対に起こさない」という強い気持ちを持って生活習慣を改め、毎月1回の通院治療で 合併症を予防して下さい。

【ステージ3】 糖尿病+軽症糖尿病合併症

合併症を併発しているものの初期段階のため、ここから治療を開始すれば合併症はほぼ確実に治す事ができます。 ただ、この段階になっても合併症の自覚症状はほとんどないため、放置されやすく、病気がさらに進行するのが現状です。
「初めて自分が糖尿病と知った」という患者さんの3割はすでにステージ3になっており、なんらかの合併症を起こしています。 自分の糖尿病の重症度がステージ3とわかったら、高い血糖値をいち早く下げ、尿アルブミン値を正常化する治療を受けるようにして下さい。

【ステージ4】 糖尿病+中等度糖尿病合併症

この段階では、糖尿病腎症もかなり進行しているため、治療を受けても合併症が治る確率は50%程度でしょう。 血糖値および血圧を早急に下げる治療および、合併症の治療を行う必要があります。

【ステージ5】 糖尿病+重症糖尿病合併症

重症の腎不全のため、合併症の治癒は不可能といえます。
合併症の進行をできるだけ遅らせることが目標になりますが、4~5年後には血液透析が必要なステージ6の段階へ進行します。

【ステージ6】 糖尿病+血液透析

合併症も末期の状態です。腎移植や血液透析しか治療の手段がなくなります。

こうしてステージ6までの段階を見てくると、ステージ2の段階で食い止めることがいかに重要であるかがわかりますが、もしステージ3に入っていても すぐに合併症の治療をすれば進行を止め、合併症を治すことも可能です。

糖尿病とその合併症は、早期発見と早期治療が何より肝心なのです。