尿の臭いと糖尿病

糖尿病とは文字通り、尿に糖が出る事です。しかし、尿から甘い臭いがするから糖尿病だ、と判断することは早計でもあります。

健康な人でも尿が濃くなって、それと共に臭いがきつくなる場合もあるのです。例えば、体の中の水分が足りない状態などです。また、香りが強い食物を食べた時や消化不良というように、体調面で優れていない時にも一時的に尿が臭う場合もあるのです。ただそれも一時的であれば、健康には影響しないので、特に不安になる必要はありません。

元々、尿の臭いの主な成分は、尿素と言ったものでそれがアンモニアに分解されて、臭いの原因となっています。従って、糖尿病でなくても尿の臭いがきつく感じられることは、時たま起こり得るということで、尿によって糖尿病だと判別することは難しいというのが本当のところです。
ただし、以下に該当するのであれば早めに病院へ行きましょう。

①尿に泡がたつ。
②トイレの便器がベタベタする。
③尿のにおいが強い。

【解説】
尿に泡が立ちそれがなかなか消えないのは、尿中に糖が出ているためです。
こうなると尿の浸透圧が高くなり、表面張力が強くなるので、泡が消えにくくなるのです。同様に便器がべたべたするというのも、糖の出ていいる尿が乾燥したためです。尿の匂いの見極めは少々難しいかもしれませんが、尿の泡、べとつきに思いあたる方は、1度検査をおすすめします。