フットケアで自分の足を守る

糖尿病による血管や神経への障害が足に及ぶと、足の皮膚に傷やひび割れなどが現れやすくなります。
「糖尿病神経障害」で痛みや熱さなどの感覚が鈍っていたり、「糖尿病網膜症」で視力が低下していると、足の異変や小さな傷に気づくことができず、 「潰瘍」や「壊疽(えそ)」を起こすこともあります。
そのため、足の状態をチェックする「フットケア」が大切です。

◆喫煙者は必ず禁煙
たばこを吸うと血流が悪くなり、足先への酸素や栄養素の供給が少なくなるため、足の異変が起こりやすくなります。

◆足をよく観察する
入浴後などに、ふだんはあまり見ない足の裏などを含めて、細かくチェックする習慣をつけましょう

◆足を清潔に保つ
足が清潔でないと、傷やひび割れから細菌などに感染したり、水虫ができたりして、トラブルを引き起こす危険性があります。

清潔に保つ方法

足の裏や指の間をていねいに洗う
洗ったあとは清潔なタオルでしっかりとふく
ひび割れしやすい部分にはクリームを塗る
通気性がよく締め付けのない靴下を履く

◆カカトが低くクッション性のある靴を選ぶ
靴ずれができないよう、自分の足に合ったサイズの靴を選びましょう。
足が変形している場合は「足底板」という中敷を入れて調整し、靴ずれを防ぎます。
足底板は、患者さんの足の状態に合わせてオーダーメイドで作れます。

靴を選ぶポイント
・かかとの低い靴を選ぶ
・靴全体の大きさに余裕があり、足の形に合ったクッション性のある靴を選ぶ
・靴は足がむくんできつく感じる夕方に買うとよい

◆けがや火傷をしないようにする
・靴を履く前に、小石などが入っていないか靴の中を確認する
・入浴の際は手で湯加減を確認してから入る
・こたつなどの暖房器具に足が触れないようにする

けがを防ぐため、室内でも通気性のよい厚手の靴下を履く。
冬はホットカーペットや電気毛布での低温やけどにも注意する。

◆正しい方法でこまめに爪を切る
つめの伸びすぎや変形、切りすぎなどは皮膚を傷つけるおそれがあります。
下記の方法で、正しく爪を切りましょう。